香典返しの相場とは?品物の選び方や地域や関係性による相場の違いを解説

2024年12月15日

香典返しの相場とは?品物の選び方や地域や関係性による相場の違いを解説

香典返しは、大切な故人を偲ぶ気持ちと、お香典をいただいた方々への感謝の気持ちを表す重要な習慣です。

 

しかし、適切な金額や品物の選び方、マナーなどに不安を感じる方も多いでしょう。この記事では、香典返しの基本から地域や関係性による相場の違い、品物の選び方まで、詳しく解説していきます。

 

香典返しとは?いつ渡すもの?

香典返しとは 、葬儀・告別式で故人にお供えいただいたご厚志(お香典・玉串料・お花料・お供え)に対して、「四十九日までの法要を無事に終えた」ことをお伝えするとともに、感謝の気持ちをお伝えする返礼の品物のことです。関西では香典返しのことを「満中陰志(まんちゅうういし)」と呼びます。

 

満中陰志については以下の記事で詳しく解説しています。

 

関連記事:満中陰志とは?香典返しとの違いやマナー、品物の選び方を解説

 

基本は「後返し」

香典返しは、亡くなった方の四十九日法要までに受け取った香典に対して贈るもので、「四十九日法要を無事に終えた」という報告を兼ねています。本来香典返しは、四十九日を過ぎてから贈る「後返し」が一般的です。

当日返しとは

最近では、四十九日の法要に参加する人が減り、お通夜や葬儀のみに参列する方が増えてきたため、葬儀当日に香典返しを渡す「当日返し」(即日返し)が広まりつつあります。

 

この方法は、地域や家族の考え方によって異なるため、状況に応じた判断が必要です。

 

関東・関西|地域別の香典返しの相場比較

香典返しの相場は、地域によって異なる傾向があります。ここでは、関東と関西それぞれの一般的な香典返しの相場を解説します。

関東の香典返しの相場

関東では「半返し」が一般的です。半返しでは受け取った香典の半額に相当する品物を選びます。具体的には、3,000円の香典に対しては1,500円、5,000円の香典に対しては2,500円程度の返礼が目安となります。

関西の香典返しの相場

香典返しの金額は、一般的に受け取った香典の半額から3分の1程度が適切です。ただし、相手との関係性や地域によって異なる場合があります。

 

関係性別の香典返しの相場

香典返しの金額は、一般的にいただいた香典の半分から3分の1程度が目安とされています。

 

しかし、実際には相手との関係性や地域の慣習によって適切な金額が変わることがあります。近年では、全国から参列者が集まることも多くなり、地域による違いは徐々に薄れつつあります。以下で関係性別の相場について詳しく見ていきましょう。

親戚

親族への香典返しは、関係の深さや香典の金額によって適切な返礼の割合が変わります。

 

親族の場合は、高額な香典を包むことも多いため、半返しよりも3分の1返しの方が失礼にならない場合があります。金額の相場に関しては、一般的な相場と同様に半返しから3分の1返しとなりますが、もしも香典が遺族の今後の生活の援助の意味を持つ理由で高額なのであれば、その想いを汲むために3分の1返し程度に抑えるという考え方もあります。

 

ひとつの目安としては、香典が100,000円を超えるようであれば3分の1返し、100,000円以下であれば半返し〜3分の1返しと考えるとよいでしょう。

友人・知人

故人が友人や知人の場合、香典の相場は通常5,000円から10,000円程 度とされています。このため、香典返しの相場は2,500円から5,000円程度になることが一般的です。

 

生前、故人と深い関係にあった場合は、香典の金額が高くなることもありますが、香典返しにあまり高額な品物を選ぶと、受け取る側が負担に感じる可能性があります。相手の立場や関係性を考慮し、適切な金額と品物を選ぶことが大切です。

 

会社関係者

会社関係者への香典返しはいくつかの注意点があります。

 

会社名義の香典は、勤め先の会社からであれば「福利厚生費」、取引先の会社からであれば「交際費」として、いずれも会社の経費になります。そのため、香典返しは必要ないものとされ、会社によってはあらかじめ香典返しを辞退されるケースや、そもそも受け取りを禁止されているケースもあります。

 

個人名義でいただいた香典には香典返しを用意するのが一般的です。一般的な場合と同様に、いただいた香典の半分から3分の1程度を目安とします。

 

会社関係者への香典返しについては、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:職場への香典返しのマナー|上司や同僚へのお返しの選び方や渡し方は?

 

 香典返しの品物の選び方

ここでは、香典返しにふさわしい品物の選び方のポイントをご紹介します。

 

落ち着いた色やデザインの包装

香典返しの品物や包装は、落ち着いた色合い(白、黒、グレー、紺など)が適しています。デザインは華美なものは避けて、シンプルで上品なものを選ぶことが望ましいです。

日持ちのする食品

日持ちのするクッキーや焼き菓子などのお菓子や、お茶、コーヒー、ジャムなどが適しています。

 

アンリ・シャルパンティエの「プティ・タ・プティ・アソート Sボックス 19種40個入り」は、フィナンシェ、マドレーヌとひと口サイズの9種類のクッキーを詰め合わせた焼き菓子のギフトセットです。

 

シンプルで上品なパッケージは香典返しにおすすめです。

カタログギフト

カタログギフトは、受け取る側が好きなものを選べるため、満足度が高いのが特徴です。また、幅広い価格帯から選べるため、予算に応じた選択が可能です。

 

香典返しに関するよくある質問

香典返しについてよくある質問とその回答をまとめました。実際に香典返しを選ぶ際の参考にしてください。

 香典返しの渡し方とタイミングは?

一般的には四十九日法要の後に渡すことが多いですが、早めに渡す場合は忌明け後1カ月以内が望ましいとされています。

 

直接手渡しする場合は、目上の方や親しい方には直接渡すのが良いでしょう。遠方の方や都合が合わない場合は、感謝のメッセージを添えて郵送する方法もあります。郵送の場合はオンラインショップを利用するのもおすすめです。

香典返しが不要となるケースもある?

香典返しを辞退された場合のほか、連名で香典をいただいた場合や、いただいた香典の額が少ない場合は、香典返しが不要なケースに該当することがあります。

香典返しで失礼になる品物は?

以下は、香典返しとして避けるべき品物です。

 

  • 昆布やかつお節:お祝い事に使われることが多いため
  • お酒:慶事を連想させるため
  • 肉や魚:仏教の不殺生の教えに基づいているため

高額な香典をいただいた場合は?

故人との親しい関係や遺族への配慮によって、相場以上の金額が包まれることもあります。

 

香典は元々、葬儀費用を助け合う気持ちから生まれたものであるため、相手の気持ちを尊重して感謝の気持ちを持って受け取ることが大切です。一般的な半返しや3分の1返しを基本としつつ、相手の意図や状況を考慮して柔軟に対応することが望ましいでしょう。

 

 まとめ:適切な相場を押さえて心のこもった香典返しを

香典返しは、故人を偲ぶ気持ちと、お香典をいただいた方々への感謝の気持ちを表す大切な習慣です。地域や関係性による相場の違いを理解し、適切な金額と品物を選ぶことが重要です。

 

香典返しを通じて、故人との思い出を共有し、人々との絆を深めていくことができます。この記事を参考に、心のこもった香典返しを選んでください。

 

葬儀・告別式で故人にお供えいただいたご厚志(お香典・玉串料・お花料・お供え)に対して、忌明け法要が無事終えたことをお伝えするとともに、感謝の気持ちをお伝えする返礼の品物のことを香典返しといいます。

 

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